DIYで加工線を引くとき、あると便利な”毛引き”の使い方

DIYで木工作品(棚、テーブル、椅子など)を作るとき加工前に鉛筆などで線を引くと思いますが、同じ寸法で多くの材料に線を引くときいちいち差し金や定規などで測りながらやるのは大変です。

そんなとき”毛引きけびき(罫引き)”があると簡単にしかも正確に線が引けてとても便利です。

*毛引きにもいろいろ種類があるようですが、ここでは筋毛引き(平行線を引く道具)をさしています。

安価なものなら1,000円前後で購入できるので試しに使ってみるのもいいと思います。

毛引きのごく普通なのは以下のものです。

毛引きの構造
毛引きの構造

*楔の代わりにつまみボルトで棹を固定するものもあります。

毛引きは特に次のような場合に使うと便利です(個人的な意見)。

・ダボを埋め込むための穴をあけるとき(線が交わるところが穴の中心点)

穴あけ加工用の線を引いた状態
穴あけ加工用の線を引いた状態

・ほぞやほぞ穴を加工する場合

ほぞ(四方胴付き平ほぞ)の加工線を引いた状態
ほぞ(四方胴付き平ほぞ)の加工線を引いた状態
ほぞ穴の加工線を引いた状態
ほぞ穴の場合は2本のみ引いています

*上の写真でほぞ穴の加工線が2本鉛筆で引いてあるのは、ほぞ組みで椅子やテーブルを作る場合4本の脚をまとめてハタガネなどで固定して差し金でいっきに線を引いたほうが簡単なためです。

・棚板などを突き合わせてビス止めする場合

毛引きの線を棚板の位置合わせにする場合のイラスト
棚板の位置を合わせるとき

また、ベニヤ板などの厚みの薄い材料なら両面から線を引けば切断することも可能です(自分自身はやったことはありませんが・・・)。

毛引きの使い方

・棹を固定している楔を金槌で軽く叩いて緩める。

楔を金槌で緩めたり締めたりする様子
←方向:緩める、→方向:締める

・棹の先端についている刃の位置を希望の寸法にあわせる。

刃の突き出し寸法をスコヤで合わせている様子
刃が傷つかないよう刃の背側にスコヤを当てています

・楔を金槌で軽く叩いて棹を固定する。

・定規板を部材に当て軽く線を引く(数回これを繰り返し、線がわかるようにする)

毛引きで線を引いている様子

毛引きで中心線を引く場合

・部材の厚さを測り、とりあえずその1/2の寸法に刃の位置を合わせる

・両側からそれぞれ軽く線を引き(少しだけ印をつける程度)、その線が一致するよう刃の位置を調整し線を引く

毛引きで中心線を引く場合のやり方

*一度寸法を決めたらその寸法で加工するすべての部材に線を引き、引き忘れがないよう注意して下さい(もう一度やると誤差が生じてしまうため)。

おわりに

毛引き(罫引き)は昔からある大工道具のひとつのようですが、一般的にはあまり知られていないかもしれません。

地元のホームセンターで探しても見つからない場合もあります。見つかったとしてもひとつしかない場合がほとんどです。

ネット通販でも購入できるので入手は容易だと思います。興味のある方は使ってみてください。

この記事を書いている人
ひとっさん

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