今回、ロードバイクのボトムブラケットの交換をするに当たり、クランクセットの取り外しおよび取り付けを行いましたので、その手順を紹介いたします。
取り付け、取り外しを行ったのはシマノのホローテックⅡというのクランクとBB軸が一体構造になっているタイプのものです。
ボトムブラケットの交換以外にも、クランクの変更(クランク長の変更、グレードの変更など)をする場合にもこの作業が必要になります。参考にしていただけたら幸いです。
なお、ボトムブラケットの交換は別の記事↓にしています。
必要な工具など
必要な工具などは以下の通りです。
- 左クランクのキャップを外す専用工具
- 5mm 六角ソケット(差込角6.35mm)
- トルクレンチ (シグナル式プレセット型:測定範囲 3Nm~15Nm、差込角6.35mm)
- 当て木(プラスチックハンマーを使用する場合は不要)
- 金槌
- マイナスドライバー
- 5mm六角レンチ
- グリス
①の専用工具はパークツールの”BBT-9”を使用(使用するのは下の写真の部分です)。純正工具の場合”TL-FC16”または”TL-FC18”となります。
クランクセットの取り外し
左クランクアームの2本のボルトをゆるめておきます(締めた状態だとこの後のキャップが外れないため)。
キャップを専用工具で取り外します。
外れ止めプレートの手前側をマイナスドライバーなどで持ち上げます。
クランクアームを引いて外します。
ここでチェーンを外して(脱落させて)おきます。
BB軸を金槌で軽く叩きます(当て木をする)。
右クランクアームユニットを引き抜きます。
以上でクランクセットの取り外し完了です。
クランクセットのト取り付け
ここからは取り付け作業になります。
グリスの塗布量、塗布箇所については個人の判断によるものです。参考程度にお願いします。
写真の位置にグリスを薄く塗ります(BB軸外側全体と右クランクユニットがBBに当たる箇所)。
BB軸をBBに挿入し、右クランクアームユニットがBBに完全に当たるまで押し込みます。
*これ以降の好きなタイミングでチェーンを元に戻します。
BB軸の先端が左側に出てくるので、その部分にグリスを塗ります。
左クランクアームの写真の位置に薄くグリスを塗ります(BB軸が入る部分と左クランクユニットがBBに当たる箇所)。
左クランクアームをBB軸に入れます(クランクアーム内側のギザギザ部に1箇所溝の広い部分があるので角度を間違えることはないです)。
キャップのネジ部にグリスを塗り、専用工具で締め付けます。
締付トルクは”0.7-1.5Nm”となっていますが、専用工具を手で回せるところまででOKだと思います(この後2本の六角穴付きボルトを締めると外れなくなるため)。
外れ止めプレートを押し込みます。
2本の六角穴付きボルトを左右交互に均等に締め付けます(最後の締め付けはトルクレンチで行います)。
トルクレンチで最終の締め付けを行います(締め付けトルクはクランクアームに記載されています:12-14Nm)。
以上で、クランクセットの取付完了です。
おわりに
ホローテックⅡのクランクセット取り外し、取り付けは2回目ですが、以前(2000年より前ごろ)の四角軸のBBに較べたらかなりやりやすいと思います。
それでもいざやろうと思ったら、すこし躊躇してしまうのがこの部分かも知れません。
クランクセットの取り外し、取り付けだけなら固くてゆるめられない部分はないと思います(BB外しは固く締まっていて手こずりました)。
右クランクユニットのBB軸をBBに挿入するときやや入りにくいかも知れません。自分の場合手のひらの下部分(掌底)でトントンと軽く叩いたら入りました。
トルクレンチはそこそこ高価ですが安全のためには必要です。また、規定トルクで締めるとこで安心感が違います。