カンパニョーロ Zonda(C15) リアハブ グリスアップ全工程紹介!

ハブ ベアリング取り付け

ここからは組立作業になります。

その前に、ハブアクスル関係の部品構成を整理すると以下のようになります。

ハブアクスル関係の部品を並べた写真(部品名の吹き出しあり)

ハブの両側にベアリングを入れるところから始めます。なお、グリスの量、塗布のやり方などは個人的見解によるものですので参考程度にお願いします。

フリーボディ側のベアリング挿入部にグリスを塗布した様子
フリーボディ側のベアリング挿入部にグリスを塗布します
ベアリングを入れさらにグリスを塗布した様子
ベアリングを入れさらにグリスを塗布します

グリスは純正グリスが入手困難なため、ネットの情報を頼りに以下のものを代用しました。

フィニッシュライン セラミックグリスのチューブ外観
フィニッシュライン セラミックグリス

リップシールを嵌めます。

リップシールを嵌めた状態
分解時の写真で代用させていただきます

反対側(左側)のベアリングとリップシールも同様に嵌めます。

リップシールがうまく嵌らず苦戦しましたが、以下の様にすると割りと簡単に嵌りました(左側のリップシールを例にしています)。

リップシールを嵌める溝にリップシールの手前側を嵌めた状態
リップシールが嵌る溝があるので手前側をとりあえず嵌める
嵌めた手前側を指で押さえ、反対側を溝に嵌める様子
このように指で押さえて反対の手の指で
リップシールを押さえて溝に嵌める

指で嵌めにくい場合はマイナスドライバーなどを使用して押さえますが、リップシールの膜を破らないよう注意が必要です。

ハブアクスル取り付け

右側(フリーボディ側)のハブコーンをハブアクスルに通し、ハブコーンにグリスを塗布します。

そのままハブアクスルをハブに通します(ハブコーンがベアリングに当たるところまで)。

フリーボディ側のハブコーンをハブアクスルに通し、グリスを塗布した状態
ハブコーンのベアリングのボールが
当たる部分にグリスを塗布しています
ハブアクスルをハブに通す様子
右側(フリーボディ側)から通します

反対側(左側)のハブコーンを入れます。

反対側のハブコーンにグリスを塗布した状態
先ほどと同様にハブコーンにグリスを塗布します
ハブコーンをハブに入れた状態
このように入れます

ハブ アジャスティング コーンをハブコーンとハブアクスルの隙間に入れます。

ハブアジャスティングコーンを入れる様子
切れ目のあるこのパーツです
ハブアジャスティングコーンを入れた状態
ハブ アジャスティング コーンを入れた状態

ハブ アジャスティング スリーブを入れます。

玉押し調整は後で行うため、手で回して軽く止まるところまで入れます。

ハブアジャスティングスリーブを入れる様子

アクスル用 フィキシング ボルトにワッシャーを入れます。

アクスル用フィキシングボルトにワッシャーを入れる様子
ワッシャーを入れる
アクスル用フィキシングボルトにワッシャーを入れた状態
ワッシャーとアクスル用フィキシング ボルト

ハブアクスルに固定します。

アクスル用フィキシングボルトをハブアクスルに入れた状態
アクスル用フィキシングボルトをハブアクスルに入れる
5mmの六角レンチ2本で締め付け、アクスル用フィキシングボルトを固定する様子
5mmの六角レンチ2本で締め付け取り付ける

ラチェットのツメ取り付け

ラチェットのツメの内側にグリスを塗布し、フリーボディの窪みに合わせて引っ付けます。

ラチェットのツメの内側にグリスを塗布し、フリーボディの窪みに合わせて引っ付けた状態

ポールスプリングの曲げてある部分を溝の内側から丸穴に引っ掛け、全体を溝にグルッと嵌めます。

なお、ポールスプリングは新品に交換しています。老朽化して折れると危険な目に遭う事が予想されるからです。

ポールスプリングをフリーボディの溝に合わせて嵌める様子
この写真のポールスプリングの向きが逆でした
曲げてある部分が反対向きになります
ポールスプリングを嵌めてラチェットのツメが開いた状態
ポールスプリングを嵌めるとツメが開きます

フリーボディ取り付け

フリーボディのポールスプリングを嵌めた溝周辺とハブ本体側のギザギザの部分にグリスを塗布し、フリーボディのラチェットのツメを内側に入れながらハブ本体に嵌めます。

フリーボディをハブ本体に入れる様子
フリーボディを入れます
フリーボディがハブ本体に嵌った状態
フリーボディが嵌った状態

ロックナットを取り付けます(とりあえず、手回しで入るところまで入れます)。この時、先にスペーサーを入れることを忘れないように。

スペーサーを入れる様子
スペーサーを入れます
ロックナットを入れる様子(ギザギザ面が上)
ロックナットはギザギザ面を上にして左回し(逆ねじ)で入れます

スパナ17mmと六角レンチ5mmでロックナットを締め付け固定します。

スパナ17mmと六角レンチ5mmでロックナットを締める様子(逆ねじ)
スパナを左方向に回しロックナットを締め付けます

カセットスプロケット取り付け

カセットスプロケット外しのところで触れたように、このフリーボディは11速用ですが9速及び10速のカセットスプロケットで使用する場合はホイール(Zonda)に付属のスペーサー(正式名称はアダプター)を最初に入れます。

アダプターの厚さをノギスではかっている様子
アダプターの厚さは1.8mmです

このアダプターを入れる前に、フリーボディ全体に防錆の目的で薄くグリスを塗っています(防錆目的なので別のグリスを使っています)。

アダプターをハブに入れる様子
アダプターを入れます
ハブにアダプターを入れた状態
アダプターを入れたところ

もう1枚のスペーサーはカセットスプロケットに付属のもので、同梱の「ご使用方法」に記載されているようにカセットスプロケットの下に入れます(10段専用のフリーホイールの場合は、スペーサー不要との記載あり)。

スペーサーの厚さをノギスで測っている様子
スペーサーの厚みは1.0mmです
スペーサーを入れる様子
スペーサーを入れます
ハブにスペーサーを入れた状態
スペーサーを入れたところ

カセットスプロケットを入れ、ロックリングを締め付けて固定します。

取り外しのところでも触れましたが、一番上(一番外側)のスプロケット(ここでは12T)とロックリングの間にスペーサーがあります。分解の時にスペーサーをロックリングから外す必要がないと思いましたので、写真のロックリングの裏にスペーサーがあるものと思って下さい。

カセットスプロケットにロックリングを乗せる様子
カセットスプロケットとロックリング
ロックリングに差し込んだ工具を右回しで締め付ける

ロックリングの締め付けトルクは、「ご使用方法」には30~50N・mと記載されていますが、ロックリングには中心値の40N・mと表示されています。

専用工具がないので勘に頼るしかありません・・・。

とりあえず完成しました。あとは玉押し調整です。

組み立てが完成した状態
組み立て完了!

玉押し調整はホイールをバイクに取り付けてから行います(この方法はネットで調べた方法です)。

リムを横方向にトントンと手で軽く叩くとベアリングの玉の当たり具合(ガタツキが有るか無いか)が手に伝わる振動でわかると思います(キャリパーブレーキのアーチを開いたほうが、ブレーキシューに当たらずやりやすいと思います)。これをホイールを回転させながら左右から行います。

リムをトントン叩く様子
リムを軽くトントン叩く

この感覚を頼りに、ハブアジャスティングスリーブを回しながら最適な位置(ガタツキが無く、締め付け過ぎない所)を探っていきます。

感覚的なものなので最終的にはご自身でご判断をお願いします。

ハブアジャスティングスリーブの位置が決まったら、このスリーブが緩まないように付属の六角穴付きボルトを2.5mmの六角レンチで固定します。 

また、この六角穴付きボルト自体が緩まないようにゆるみ止めを1滴塗布しておきました。

ゆるみ止めを塗布する様子
ゆるみ止めを塗布
ハブアジャスティングスリーブの六角穴付きボルトの位置
ボルトを締める

恐らくですが、初期の状態(購入時)でもゆるみ止めが塗布されていた形跡がありました(個人的見解です)。

写真はありませんが、青色の固着物がありました。

以上でZonda(C15)リアハブのグリスアップの全工程終了です。

おわりに

ハブパーツイラスト1

部品点数が多く分解組み立てが大変ですが、メンテナンスを怠るとハブの寿命を短くしたり、ポールスプリングの破損により思わぬ事故つながるかも知れません。

はじめは不安かも知れませんが、一度経験すれば要領がつかめると思います。安全にロードバイクを楽しむためにも挑戦してみてください。

ただし、本当に無理だと感じたらショップにお願いしてください。

ハブパーツイラスト2
この記事を書いている人
ひとっさん

日々の暮らしや趣味を楽しむ中で行ったことで、役立ちそうなことやヒントになりそうなことを記事にしています。
お役に立てたらうれしいです。

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