ほぞ穴の加工
まずドリルで穴をあけノミでの加工が楽なようにしておきます。
穴の深さはほぞの長さより3mm深くしました。ほぞがほぞ穴の底に当たらないようにするためと、後で接着剤(木工ボンド)で固定する際、あまった接着剤の逃げるスペースを確保しておくためです。
ほぞ穴の深さは参考寸法(ほぞがほぞ穴に完全に入ればOK)です。
ドリルにビニールテープを巻き、深さの目安にします。
ドリルガイドを使用するので、ドリルガイドの高さ(40mm)+ほぞ穴の深さ(53mm)=93mmの位置にビニールテープを巻きました。
続いてノミでホゾ穴を加工していきます。
毛引きで引いた線(13mm)と同じ厚さの板(治具)を作り、ほぞ穴が斜めにならないよう工夫してみました。この治具はほぞの加工でも役立ちます。(余った材料を使っています)。
加工しながら、時々ほぞ穴の深さを確認します。この時もマイナスドライバーなどにあらかじめ設定した寸法の位置にビニールテープを巻いて、印をしておけば深さの確認に便利です。(ドリルの深さは目安なので確認が必要です)。
加工したのが下の写真です。ほぞ穴の入り口は墨線通りです。最終的にはほぞを合わせながら内部を微調整します。
ほぞの加工
縦から切るか、横から切るか悩むところですが、縦から切ることにしました。
深く切り過ぎないよう、また毛引き線を消さないよう気を付けて切っていきます。
続いて横方向を切っていきます。
本来は胴付きノコを使うところでしょうが、ここでもソーガイドを使いました。ソーガイドは専用のノコギリを使用しますが、胴付きノコにくらべてノコ刃の目が大きいため切断面が粗くなりますが、こだわらなければ問題ないと思います。
一面ごとに90度回転させながら、ぐるりと一周切れ目を入れます
すると下の左の写真のようになるため、切り落とした部分の毛引き線がなくなります。
この部分は木口の毛引き線を切り落とした部分に少し回し、差し金を当てて墨付けし直します。
残りの2面を切り落とすわけですが、縦挽きできれいに切り落とす自信がないので、下の写真の様に横挽きで切れ目を入れノミでさらうことにしました。
最初に切り落とす部分全体に軽くノミを打ち、木口の方から少しずつノミを入れていきます。
この時、墨線の外側(墨線が残るよう)にノミを入れています。これは後でほぞの厚さを微調整するため少し厚みを残すためです。
うまくいけばポロッと簡単に取り除くことが出来ます。
この加工を全部で8カ所行います。
ここからほぞとほぞ穴を1体1で合わせながら最終調整していきます。
ほぞのはめあいは横をゆるく(ゆるくといっても隙間を作るわけではありません、手で押してはいるくらいです)、縦をきつくを意識し、時々確認しながら削っていきます。
ほぞは墨線を残しているので大き目になっています。ほぞをノミで削りながらホゾ穴に合わせていきます。ほぞ穴がきつい場合は必要に応じ加工します(ただし、入り口は広げない)。
ほぞ穴の加工で使った治具をほぞの加工でも使います。
ほぞは縦横13mm切り落とすようにしているので、治具(13mmの厚さに切った板)を写真の様に乗せ、治具の方が高ければその分ほぞを削ります。
横のはめあいを確認するときほぞを真っ直ぐに入れると、横(ほぞの幅)がきついのか、縦(ほぞの厚さ)がきついのかわかりにくいので、写真の様に斜めに入れて確認するとわかりやすいです。
縦のはめあいはほぞを真っすぐに入れて確認します。
ほぞ穴の奥のほうがきつい(当て木をし金槌で叩いても入りそうもない)場合、差し金でほぞ穴とほぞの垂直性を確認します。
ほぞ側も差し金を当て直角になっているか確認します。
木殺しという手法の事は知っていますが、あまりそこにはこだわっていません。素人の自分には真似事ぐらいしかできませんので・・・。
はめあいがきつかったせいで、脚4本中3本が上側のほぞ穴から木口にかけて割れてしまいました。そもそも設計に問題があったようです。
この部分は四方胴付きではなく、三方胴付きにすべきでした。
仮組み→本組み(接着)
仮組みして隙間、角度、ねじれなどを確認します。
仮組みするまで気づかなかったのですが、貫のほぞ穴の位置が間違っていたようです(75mm下側にずれています)。せっかく型紙を作ったのに、詰めが甘かったようです。
掃除をするとき掃除機のヘッドが入るよう貫の下に高さを設けていたのですが、入らなくなってしまいました(上の仮組みした状態から脚の下側を最後にあと2cmカットするので入りません)。
仮組みした脚の上面(天板の裏と接触する面)は、なるべく平面になっている必要があるのですが(平面でないと脚が傾く)、段差がある部分がありました。
この部分はノミで削り修正しました。修正後、2つの脚の平行具合を確認するため、逆さまにして並べてみたのが下の写真です。ほぼピッタリ合っています。
それ以外は概ね問題ないレベルのようです。多少のねじれは仕方ありません(この部材の場合、購入してきた時点でねじれや反りがあるのは当たり前なので・・・)。
仮組みで状態の確認が出来たら一旦ばらし、ほぞとほぞ穴に木工ボンドをまんべんなく塗布し、接着します。
はみ出た接着剤は濡らして硬く絞ったウエスなどできれいに拭きとります。
接着後はハタ金などで固定して乾燥させれば理想的です(持っていないのでできませんでした)。