PCI Express接続のM.2 SSDはハードディスクや2.5インチのSSD(どちらもシリアルATA接続)に比べ非常に高速ですが、発熱量が多いためヒートシンクを取り付けて使用することが推奨されています(下の写真参照)。
ヒートシンクを取り付けるなどの熱対策をしない場合、適正温度を超えると熱を下げるため本来のデータ転送速度を落とすという機能(サーマルスロットリング)が働くようになっているようです。
M.2 SSDはアイドル時でもHDDや2.5インチ SSDよりも温度が高くなっています(温度の確認にはCrystalDiskInfoを使用しています)。負荷時はさらに高くなると思われます。
*上のスクリーンショットでC、Hドライブは2.5インチのSSDで、D、EドライブおよびF、Gドライブはハードディスクになります(いずれもシリアルATA接続)。
この度あらたにM.2 SSDを購入したため、交換して古い方を売却しようと思いヒートシンクを取り外すことになりました。
うまく外せない場合(ラベルが剥がれるなど)、売却は不可となる可能性が高くなります。
取り付けていたのは下の写真の様なヒートシンクです。
M.2 SSDとヒートシンクの間には放熱シリコーンパッドが挟んであり、シリコーンゴムリングで2カ所固定しています。
最初からヒートシンクが取り付けられているものもありますが、今回のように後付けで別途ヒートシンクを購入して取り付けた場合、取り付けは簡単ですが果たして取り外せるものなのか実際にやってみましたので参考にしていただけたら幸いです。
このシリコーンパッドは超低硬度ということなので、CPUクーラーを外すときのように負荷をかけて温度を上げるようなことはせず、冷めた状態で行っています(このときの室温13℃、ヒートシンク取り付けから5年経過)。
M.2 SSDをマザーボードから外し、シリコンゴムリングを取り外します。
シリコンパッドに接着力は無いものの、密着しているため手で引っ張って無理やり外すのは避け、写真のようなヘラ(一般のシール剥がしに付属していたもの)を使用してみます。
ヘラをヒートシンクとシリコーンパッドの間に少し入れ、位置をずらしながら何か所か入れたところ簡単に外れました。
シリコーンパッドとM.2 SSDも、特に何もせず自然に剥がれました。
外した状態が以下の通りです。M.2 SSDに貼り付けられているラベルの損傷もなく無事外れました。
ラベルが剥がれたり、ラベルの文字が薄くなったりしないかと心配でしたが、何事もなくきれいにシリコーンパッドが剥がれ作業終了です。
おわりに
ヒートシンクを外す前はシリコーンパッドがうまく剥がれるか心配でしたが、簡単にあっさりと剥がすことが出来安心しました。
ただ、シリコーンパッドの硬度によっては結果が違うかも知れません。後付けでM.2 SSDにヒートシンクを取り付ける場合はシリコーンパッドの硬度が低いものを選んだほうが外すとき楽だと思います。
そのほか熱伝導率、絶縁性が高いものであることも本来の基本的な要素になると思います。
M.2 SSD用のヒートシンクにもCPUクーラーのように冷却用ファンが付属しているものなどもあるので、選ぶときには調べてみて下さい。